2024年7月24日
1.子供を黙らせたおばさんの一言
少し前のお話です。
職場から帰宅するために電車に乗りました。
途中の駅で、5歳くらいの女の子を連れたお母さんが乗ってきました。
女の子はかなりご機嫌で、電車に乗ってくるなり、はしゃいでいます。
お母さんに「ねぇねぇ!これ、なぁに~? ねぇ、これなぁに~!」と大きな声で盛んに話しかけています。
(こんなことされたら、お母さんはさぞかしイライラするだろうな)
と思って見ていたのですが、お母さんは慣れているのか、怒りもせず、ニコニコしながら子供の相手をしています。
しかし、女の子の大きな叫び声がしばらく続くうちに、私も含めて周りの人は「うるさいな~」という表情で、時々その親子連れを見るのですが、誰も何も言いません。
この状況が10分くらい続きました。
私も次第にイライラしてきました。
その時、1つ前の駅から乗ってきたおばさんが、穏やかな表情で、
「あら~、お嬢ちゃん、元気ね~~、おいくつ?」
と、はしゃいでいる女の子に話しかけたのです。
すると、話しかけられた女の子は急にはしゃぐのを止め、はにかんだ様子でお母さんに体を寄せました。
代わってお母さんが「5歳だよね~」と、女の子に話しかけるようにおばさんに答えました。
それから、お母さんとおばさんの世間話が始まりましたが、普通の声の大きさでの会話なので周りの人の迷惑になっていません。
世間話の間、女の子はおとなしくお母さんを見ています。
おばさんが優しく話しかけることで、騒々しかった車内が静かになったのです。
2.感情的にならない
私はこの光景を見て、このおばさんの話の仕方にとても感心しました。
うるさい人が車内にいれば、誰しもイライラします。
そして、そのイライラした感情をその人にぶつけるように話してしまうことがよくあります。
しかし、このおばさんはそうした感情をぶつけるのではなく、優しく話しかけたのです。
これはなかなかできることではありません。
こうした場合でなくても、私たちは常日頃、自分の感情にまかせて話をしてしまいがちです。
多分、この電車に乗っていた人なら
「ちょっと静かにさせてよ! 周りの人の迷惑になってるよ!」
など、感情をあらわにした話し方をする人もいると思います。
しかし、ここで少し考えてみる必要があります。
それは『話にはすべて目的がある』ということです。
子供を静かにさせることがこの場合の話す目的なら、感情にまかせて母親をなじるような話し方をしても、その目的が達せられる可能性は低いでしょう。
このおばさんのように優しく話しかければちょっと子供をドキッとさせ、静かにさせることができるのです。
感情にまかせて言葉を発するのではなく、この話の目的は何か、話した結果どういう状態にしたいのか、などを話す前に考えることがとても大事なのです。
3.ネガティブなことを言う前に一呼吸置く
私はこの電車内での出来事に接して以来、感情にまかせて話すことをできるだけ避けるように心がけています。
しかし、自分の感情をコントロールするのは、そう簡単なことではありません。
時にはつい怒りの感情を口調に表してしまうことがあります。
なので、少なくとも相手に対してネガティブなことを言う場合は、
(本当にこの言い方でこのことを言っていいのだろうか?)
と、一呼吸置いて自問自答するようにしています。
その結果、その言葉を言うことを思いとどまったり、少し時間をおいて違う言い方で話すことができるようになってきました。
これも簡単なことではありませんが、意識し続けることでより感情のコントロールができるようになる感触があります。
人は感情の生き物です。
その感情に配慮しない話し方は相手に受け入れてもらえないことがあります。
ぜひネガティブな話をする前には、一呼吸置いてみてください。
★コミュニケーション全般について学びませんか?
日本話し方センターのベーシックコースは3ヶ月間の受講期間中に、教室で学んだ話し方やコミュニケーションの取り方を日常で実践いただくことで、人前であがらずに話すスキルや人間関係を良くする振る舞いや話し方を身につけていただいています。
その効果は実に多くの受講生が実感されています。
ぜひ受講者の声をご確認ください!
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職場から帰宅するために電車に乗りました。
途中の駅で、5歳くらいの女の子を連れたお母さんが乗ってきました。
女の子はかなりご機嫌で、電車に乗ってくるなり、はしゃいでいます。
お母さんに「ねぇねぇ!これ、なぁに~? ねぇ、これなぁに~!」と大きな声で盛んに話しかけています。
(こんなことされたら、お母さんはさぞかしイライラするだろうな)
と思って見ていたのですが、お母さんは慣れているのか、怒りもせず、ニコニコしながら子供の相手をしています。
しかし、女の子の大きな叫び声がしばらく続くうちに、私も含めて周りの人は「うるさいな~」という表情で、時々その親子連れを見るのですが、誰も何も言いません。
この状況が10分くらい続きました。
私も次第にイライラしてきました。
その時、1つ前の駅から乗ってきたおばさんが、穏やかな表情で、
「あら~、お嬢ちゃん、元気ね~~、おいくつ?」
と、はしゃいでいる女の子に話しかけたのです。
すると、話しかけられた女の子は急にはしゃぐのを止め、はにかんだ様子でお母さんに体を寄せました。
代わってお母さんが「5歳だよね~」と、女の子に話しかけるようにおばさんに答えました。
それから、お母さんとおばさんの世間話が始まりましたが、普通の声の大きさでの会話なので周りの人の迷惑になっていません。
世間話の間、女の子はおとなしくお母さんを見ています。
おばさんが優しく話しかけることで、騒々しかった車内が静かになったのです。
2.感情的にならない
私はこの光景を見て、このおばさんの話の仕方にとても感心しました。
うるさい人が車内にいれば、誰しもイライラします。
そして、そのイライラした感情をその人にぶつけるように話してしまうことがよくあります。
しかし、このおばさんはそうした感情をぶつけるのではなく、優しく話しかけたのです。
これはなかなかできることではありません。
こうした場合でなくても、私たちは常日頃、自分の感情にまかせて話をしてしまいがちです。
多分、この電車に乗っていた人なら
「ちょっと静かにさせてよ! 周りの人の迷惑になってるよ!」
など、感情をあらわにした話し方をする人もいると思います。
しかし、ここで少し考えてみる必要があります。
それは『話にはすべて目的がある』ということです。
子供を静かにさせることがこの場合の話す目的なら、感情にまかせて母親をなじるような話し方をしても、その目的が達せられる可能性は低いでしょう。
このおばさんのように優しく話しかければちょっと子供をドキッとさせ、静かにさせることができるのです。
感情にまかせて言葉を発するのではなく、この話の目的は何か、話した結果どういう状態にしたいのか、などを話す前に考えることがとても大事なのです。
3.ネガティブなことを言う前に一呼吸置く
私はこの電車内での出来事に接して以来、感情にまかせて話すことをできるだけ避けるように心がけています。
しかし、自分の感情をコントロールするのは、そう簡単なことではありません。
時にはつい怒りの感情を口調に表してしまうことがあります。
なので、少なくとも相手に対してネガティブなことを言う場合は、
(本当にこの言い方でこのことを言っていいのだろうか?)
と、一呼吸置いて自問自答するようにしています。
その結果、その言葉を言うことを思いとどまったり、少し時間をおいて違う言い方で話すことができるようになってきました。
これも簡単なことではありませんが、意識し続けることでより感情のコントロールができるようになる感触があります。
人は感情の生き物です。
その感情に配慮しない話し方は相手に受け入れてもらえないことがあります。
ぜひネガティブな話をする前には、一呼吸置いてみてください。
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